実際に患者さんをみている中から、最も典型的なひざ痛の症状を見てみましょう。ひざ痛の最も早い段階における初期症状は、「正座がしにくくなった」とか、「立ち上がろうとした時にちょっとひざがこわ張る感じがする」など、日常生活のなかで覚えるわずかな違和感です。こうした違和感は、立ち上がる時や正座する時のほか、歩き始めや階段を上り下りする時など、動作を切り替える時にしばしば表れます。そしてこの違和感はたいてい、ひざの内側に起こります。これは日本人には〇脚が多く、ひざ関節の内側の軟骨に負荷がかかっているためです。しかし、痛みはまだほとんどいません。立ち上がる時に「何か変だな」と思っても、歩いているうちに違和感は消えていきます。それゆえ多くの方々は見落としがちな信号といえますが、ひざ関節の内部ではゆっくりと症状は進行しているのです。初期症状の段階では、ひざの関節軟骨もさほど減っていないので、このあたりで施術を行えば前述したとおり、一入一回でほぼ痛みをとることができます。しかし、残念ながらこの段階で治療に赴く方はきわめてまれというべきでしょう。
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