速やかに車を移動させなければならない、本来、そこに車があってはいけない区域が指定されているのだ。要するに、車がそこにあっては邪魔ということだ。その場所で車止めをして、そこに車を固定するのは話があべこべではないか。排除すべき車を動かせなくするのは、妙ではないか……。というような一種の皮肉、ジョークなのであるが、よく考えるとこれは、なかなか虚をついた発言で、うならされるものがある。いわば抜本的な改善策を施さず、罰則のための罰則による対応ではないか、という意見である。たしかに一種の屁理屈にすぎないのだが、道路行政に対する屈折した見方が興味深い。駐車違反は減少傾向にあるが、それは法規制の前にしぶしぶという感じで、現実問題、都心部における駐車場探しは、相変わらず時間と労力の無駄の上に成り立っている。なぜ路上駐車をするかといえば、目的地に一番近い、近くに駐車場がない、短時間の駐車だから一という理由が、常にアンケート調査の上位を占める。専門家も述べているが、目的地(場所)のすぐ側に駐車場がなければ、車はその本来の機能を果たせないということは、かりに法の規制が厳しくなって、駐車違反件数が減ったといっても、抜本的解決にはなっていない。断言できるが、ほんのわずかでも取り締まりの手を緩めれば、またもとのもくあみ、駐車違反区域であろうがなかろうが、路肩に車の列ができる。レッカー移動、車止めは、違法駐車対策としては、決して前向きのものではないことを、根本的な考え方としてもっていなければならない。
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