生産的な議論は何も生まれない

2011.10.01

組合は、プラスチックの焼却量が増えても安全なことを立証するために、2006年後半から4つの焼却工場にプラスチックごみを持ち込み、燃やして、煙突から出る排気中にダイオキシンなど有害物質が増えないかどうか調べはじめた。そして2009年前半まで続け、ごみに占めるプラスチックの比率を高めても、ほとんど変化がなく、安全に処理できることを確認した。全国の多くの市町村ですでに実施されていたが、23区では2007年秋から〈可燃ごみ〉として処理が始まった。だが、ごく一部ではあるが、〈不燃ごみ〉から〈可燃ごみ〉への変更を認めない人もいる。その人たちは、「プラスチックを燃やせばダイオキシンや重金属で汚染されるから、すべてのプラスチックを燃やさずリサイクルに回せ」と主張する。しかし、もし23区がすべてのプラスチックのリサイクルに乗り出せば、巨額の費用がかかり、効率的に処理できないことは港区の例で示した通りだ。ダイオキシンも、都の大気の調査で、どの地域でも環境基準の数分の一の濃度であることが確認されている。重金属については国の基準がないが、組合が水銀について自主調査したところ、EU(欧州連合)の基準より一桁低く、ほとんど問題のないことがわかった。可燃ごみを減らし、リサイクルを増やして焼却工場を減らしていこうという考えは正しいが、そのための道筋を考えず、ただ焼却に反対しているだけでは、生産的な議論は何も生まれないだろう。